リチウムイオン電池電極のプレス処理にシワの原因になる歪みを抑えるウェーブカッター。

ユースエンジニアリング株式会社

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認定製品・技術
ロールツーロール式小型真空成膜装置、リチウムイオン電池電極用ウェーブカッター
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ユースエンジニアリングは1970年に創業した。化学プラントの配管設計を手がける設計事務所からスタートし、ものづくり企業としての付加価値を模索する中で、装置の受託・製造を手がけるメーカーへと転身してきた。90年代には半導体工場の製造ラインのメンテナンスに従事。2000年代には液晶パネル、環境関連機器といった品質要求の高い生産設備に携わった。05年にはクリーンルームを完備した黒島工場が完成し、自社で組み立てやテストを行える体制も整えた。現在はプロセス装置やFA機器、ソフトも含めた電子機器の受託製造・販売、3D動画を用いたマニュアル制作などのドキュメント事業を展開する。

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機械と電子の設計・製作技術を持ち合わせているのが同社の強みだ。「ノウハウが不足していてもユーザーと繰り返し話をしていれば、業界のマーケティング、ターゲッティングが分かってくる」と池田桂三社長。市場をよく見て、自分たちの技術で勝てる範囲にユーザーのニーズがあれば、そこに駒を進めて事業領域を広げる。事業が広がれば、さらに開発力やノウハウが蓄積される。大手メーカーとの共同研究や必要な知財を持つ企業との連携も積極的に進め、自社の力を高めている。

市場を見極め、投入した自社製品の一つが、フィルム基盤上に連続して薄膜を形成する「ロールツーロール式真空成膜装置」。真空状態でプラズマを放電させ、その際に飛び出した分子レベルの金属材料をフィルム基盤に付着させて薄膜を成膜する。「開発費がかかる装置で基本的には大手メーカーの範疇」と池田社長は解説する。これをラボ用の小型装置として製品化することで市場をつかんだ。

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また「リチウムイオン電池電極用ウェーブカッター」が新たに注目を集めている。電極製造プロセスでは金属箔に粉状の活物質を塗工し、乾燥後、密度を高めるためにロールプレス装置を通す。この工程で塗工部と未塗工部にかかるプレス圧の差でシワが生じ、歩留まりが低下する課題があった。ウェーブカッターは未塗工部をレーザーで波形に切り抜く装置。切り抜くことにより不均衡にかかる力を逃がし、プレス時のシワの発生を抑える。金型の同様の装置と比べ、レーザーの採用で切断面が滑らかになったほか、切り粉も出ず、高速加工も実現した。同社は2017年5月に仙台オフィスを開設した。所属メンバーは大手電機メーカーOBで今のリチウム電池を作り上げたプロセスの専門家。ウェーブカッターはここから出てきたアイデアを形にした。「不明瞭な新技術に対し、100%自力で仕上げるは難しい。うまく集めていくことが重要だ」、池田社長は言い切る。

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ユースエンジニアリングは日本の強みが生きる市場として素材分野に力を入れるほか、19年から電子機器分野で開発型の事業展開を始めるという。海外展開も視野に入れ、外国人従業員も増員中だ。一方で「軸足は新居浜」と池田社長は力を込める。今いるエンジニアはほぼ新居浜出身。国内市場の縮小は避けられないとしながらも、アンテナを張り、国内外のビジネスの比重を考えながら、新居浜のものづくりにこだわっていく構え。

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