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大型建築鉄骨製造メーカーとして、年間生産能力10,000t、ロボット溶接機を駆使し、受注から現場組立まで自社一貫体制

2020年認定【認定製品・技術】大型建造物鉄骨製作

 

登尾鉄工は、1961年に刃物鍛冶だった創業者が新居浜市で登尾鉄工所として操業をはじめ、69年に登尾鉄工株式会社を設立した。創業以来、建築鉄骨の製作と現場組み立てを主力事業としており、83年には愛媛県内で初めて国土交通省大臣認定のHグレード認定工場となり、四国を代表する鉄骨製造会社として高層マンションや松山空港、坊ちゃんスタジアムなどの大型建築物の鉄骨を製造してきた。東日本大震災以降、全国的に国土強靱化が進められる中、耐震補強工事や高度な技術を要する免震構造の物件にも積極的に挑戦しており、年間の建築鉄骨生産能力は県内トップクラスの10000トンを誇る。


 
同社の特徴は、大型建造物の設計図面から鉄骨の図面を作成し、原寸作業、製作、出荷、現場での組み立てを一貫体制で行えること。1号棟から4号棟まである各工場には、近年大型化する建築物に対応するために10トン吊りの天井クレーンを2基設置し、ワンピースが20トンまでの大型鉄骨製品の製作が可能な体制を整え、他社との差別化を図っている。
また同時に2箇所の溶接ができる大型ロボット溶接機を2台保有。作業者の負担軽減や仕上がりを均一に保てるというメリットに加え、時間あたりの作業量は手動溶接に比べると約5倍になり作業効率が向上し、受注から出荷までの納期を大幅に短縮することができた。一方、他社が敬遠するような複雑形状のため手動溶接でしか対応できない案件や、柱が斜めに入っていたり、免震装置が入っていたりする高難易度の案件にも積極的に取り組み、技術力の向上を図っている。
四つある工場棟にセキュリティカメラを設置し、常時確認することで工程や品質管理を実施しており「こうした工程や品質の管理体制がお客さまから信頼頂いている」(登尾昌弘社長)ことから、今後はソフトウエアの導入などを図って管理体制のIoT化を促進し、さらに顧客満足度を高めていく方針だ。

今後は「穴開けや切断といった一次加工も自動化を進める」と、さらなる生産性向上を推進していく計画。登尾社長は「自然災害にも耐えうる安心・安全な建築鉄骨を出荷し、社会に貢献している自負を持っている」という信念のもと、脇目も振らず事業の柱となる建築鉄骨の事業に注力していく。